初心者向け~ポスターカラーで影を入れた花の手書きイラスト(桔梗)

皆さん、こんにちは!
ポスターカラー大好きイラストレーターのすずきかずたかです。

 


ポスターカラーで描いた作品

今回はポスターカラーを使って、桔梗の花のイラストを描いてみたいと思います。

 

桔梗とは

桔梗は秋の七草に数えられる花で、星型の花と風船のように丸くふくらんだつぼみの形が特徴です。

桔梗の花は、5センチほどのベルのような形をしていて、細い茎に次々と咲いていきます。
青紫色の花が桔梗の特徴です。
江戸時代には八重咲品種や白色、青色など多くの品種がつくられるなど、日本で昔から愛されている花です。
なので、桔梗の花を描く時は、「和」のテイストを大事にした方が良いと思います。
「和」のテイストって何よ?という話になるかと思いますが、それは色使いであったり、微妙な形であったり、一概に「これが和風」といえるものではありません。
ただ、いろいろな題材を描いているうちに、「こういうのを和風というんだな」という事が感覚的にわかってくるはずです。

 

下描き

まず鉛筆で下描きです。
桔梗の花は描こうと思ってもすぐにその辺で手に入る花ではありませんので、ネットや植物図鑑などの写真を見て描きましょう。
もちろん花屋さんで買って来ても良いのですが、題材が変わるたびに実物を購入していてはたいへんですからね。

いつも通り、2B・4B・6Bなどの、芯の柔らかくて色の濃い鉛筆で下描きをします。
桔梗の花びらは、1枚1枚はベルのような形をしていますが、花びらの先端をつないでその輪郭を見た場合、凡そ円形になります。
但しそれは真上から見た場合なので、通常は斜め上から見るようなイメージになると思いますので、ここでは楕円でだいたいの形を取ります。
桔梗の茎は真っ直ぐのイメージです。
そこに互い違いに葉が生えています。
枝先のひとつにつぼみも描いておきます。

 

だいたいの輪郭が描けたら、花びらやつぼみ、葉などを描き入れていきます。

 

さらに細部を描き込み、下描きは完了です。

 

 

色塗り

ポスターカラーでの色塗りです。
今回使うのはニッカ―ポスターカラーの「コバルトバイオレット」「オリーブグリーン」「ブルーグレー」「ネープルズイエロー」「ライトブルー」「ローアンバー」「スノーホワイト」です。

絶対に同じ色でなくてはいけないという意味ではありません。
似た色をお持ちなら、それでも大丈夫です。

まず花の「しべ」の部分を「ネープルズイエロー」と「ライトブルー」で塗ります。


「しべ」の実物はこんな感じです。

 

 

次に花びらとつぼみを塗ります。
花びらとつぼみには、花びらよりも濃い色の線が入っていますが、ここは塗らずに残しておきます。

 

 

次に茎と葉をオリーブグリーンで塗ります。
こういう「渋め」の色を使う事が、ある意味「和風」のイメージに近づくと思います。

 

バックを塗る

最後の仕上げにバックを塗るのですが、その前に塗り残して置いた花びらやつぼみに入っている線をどうしようか考えました。
実物は花びらより濃い色の紫色が入っているのですが、それを絵にした時、花びらの紫より濃い紫を塗ってきれいな花に見えるでしょうか?
僕にはそうは思えなかったので、敢えてスノーホワイトで白い線を入れました。

見た感じはいかがでしょう?
僕個人の感覚では、何から何まで実物と同じに塗れば良いと言うものでもないと思います。
ここで白を入れた事で、非常にスッキリして見えるようになったとい思います。
バックは、「ブルーグレー」で塗る事にしました。
この色も、明確に言葉では説明できませんが、「和」の雰囲気を感じさせる色ですよね。
いつものように、花の周りを細い「面相筆」で丁寧に塗ります。
こうする事で、残った広い面積を太い平筆で塗っても花の部分にはみ出す心配がありません。

 

まとめ

 

あとはバックを全て塗って完成です。

そして、葉の根元に「ローアンバー」で影のような色を付けます。
こうする事で、立体感が出て、平坦な絵にならないようにします。

このように和風の色使いをした方が映える花には、他に「朝顔」「椿」「紫陽花」などがあります。
逆に、向日葵やチューリップのような洋風の花は、元気いっぱいの原色に近い色を使った方が花が映えると思います。

また、必ずしも実物と同じ色を塗る必要がないという事もお分かり頂けたと思います。
もちろん花は花らしく見えるのが一番ですが、その花をよりきれいに見せる為に、敢えて実物と違う色を使う場合もあります。
この辺りの色のセレクトは、あなたが何度も絵を描いていくうちに、あなたなりの色の系統というものが確立していくと思います。
まずは、何回でも楽しみながらいろいろな花を描いてみましょう。

 

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