初心者向け~ポスターカラーで描くケーキの手書きイラスト

皆さん、こんにちは!
ポスターカラー大好きイラストレーターのすずきかずたかです。


ポスターカラーで描いた作品

 

今回はポスターカラーを使って、ケーキの手描きイラストを描いてみたいと思います。
ケーキと一口に言ってもいろいろありますが、今回はイチゴショートなどと並んでなじみの深い「パンケーキ」を描いてみたいと思います。

 

パンケーキとは

パンケーキはホットケーキとよく似ていますよね。
というよりも、日常的には両者のどこが違うのか曖昧なまま、「パンケーキ」と呼んだり「ホットケーキ」と呼んだりしていると思います。

 

実は、「パンケーキ」というのは大きなくくりであって、その中のひとつが「ホットケーキ」です。
パンケーキのローマ字での綴りは「Pan Cake」です。
普段僕達が食べているパンの事を言うのだったら、英語では「Bread」になるはずですよね。
ここで言うパンは、食パンやアンパンのパンではなく、フライパンの「パン」です。
フライパンのように底の平らな鍋で焼いたケーキ全般を「パンケーキ」と言います。


「ホットケーキ」という呼び名は、日本以外ではアメリカでも、メープルシロップなどで甘く味付けしたものがそう呼ばれています。
簡単に言えば、フライパンで丸く平らに焼かれたケーキ全般が「パンケーキ」なのであって、「ホットケーキ」という呼び方は日本とアメリカの一部以外ではあまり使われていません。
僕達がイメージしている通り、おやつなどにスイーツとして食されているのが「ホットケーキ」という事ですね。


ここで描くのは、イメージ的には「ホットケーキ」ですが、世界標準の「パンケーキ」という名前で呼ぶ事にします。

 

下描き

まず下描きから入ります。
写真やネットなどで探した画像をお手本にすると良いと思います。
せっかく食べ物を描くのですから、一番美味しそうに見えるお手本を選びましょう。
いつもの通り、2B、4B、6Bなどの、芯が柔らかくて色の濃い鉛筆を使います。

 

僕は甘いものが大好きなので、三段重ねを描きたいと思います(笑)
見本によって、きちんと積み重ねられているものもあるでしょうし、ランダムに重ねられたものもあると思います。
あなたが描きたいと思って選んだ見本にならって描いてみてください。

まずざっくりと、積み重ねられたパンケーキとバターを描きます。

 

 

次に細部を描き込んで行きます。
お皿や、パンケーキにかけられたメープルシロップなどを描いていきます。
このメープルシロップをよりリアルに描く事が、美味しそうに見えるコツですので、ここは腰をすえて描きましょう(笑)

これで下描きは出来上がりです。

 

 

色塗り

いよいよポスターカラーで色塗りをしていきます。
食べ物の色を塗る時は、食べ物そのものをできるだけ実物に近い色で塗る事はもちろんですが、そうでない部分も、できるだけ暖色系の色で塗ると美味しそうに見えるので、覚えておいてください。
「暖色系の色」というのは、赤、オレンジ、黄色のように、温かみを感じる色、端的に言えば火の色に近い色の事です。

 

僕はまず、パンケーキの側面の、焼き色が付いていない部分とバターをニッカ―のポスターカラーの「ネープルズイエロー」で塗りました。
なぜここから塗るかというと、薄い色から塗っていった方が、はみ出しや塗り間違いなどがあっても、後から重ね塗りでの修正がしやすいからです。

 

次に、パンケーキの焼き色の付いた部分を「イエローオーカー」で塗ります。

 

 

次に、メープルシロップがかかっている為に残しておいた部分を、その他の部分と同じ色で塗ります。
この時に、シロップがかかっている部分とそうでない部分の境界線の下描きを塗りつぶさないように残しておいてください。

 

 

次はメープルシロップのかかっている部分を、残しておいた境界線に従って、「バントシェンナ」で塗っていきます。
この時に、バントシェンナに出来るだけ水を多めに混ぜて、薄くして塗るようにしてください。
そうする事で、下地に塗ってあるネープルズイエローやイエローオーカーが、バントシェンナの下から気持ち透けて見えるので(あるいはバントシェンナと混ざり合って)、シロップの透明感が表現できます。


ここでのメープルシロップの塗り方が、美味しそうに見えるポイントのひとつなので、タップリとかけましょう(笑)

 

次にお皿の部分は「フレンチグレー」で塗りました。
暖色系が良いと言っても、お皿まで暖色系にしては不自然ですからね(笑)

 

次もポイントです。
メープルシロップの「ツヤ」を「スノーホワイト」で塗っていきます。
「スノーホワイト」は普通の「ホワイト」と違い、チラシを印刷する時の版下などに使う白なので、下地の色に負けないように白い色を乗せていく事が出来ます。

 

ただし、ここではあまり「完全な」白にはしたくないのです。
あくまでメープルシロップの色があって、そこに白っぽいツヤがある事を表現したいので、白が下地の色に完全に勝ってしまってはツヤのようには見えにくくなってしまいます。

 

そこで、ここでも「スノーホワイト」に出来るだけ水を多めに混ぜて、薄くします。
そうする事で、下に塗ってあるバントシェンナが透けて見えて(あるいはバントシェンナと混ざり合って)、いかにもメープルシロップに光が反射しているようで、美味しそうに見えます。

 

仕上げ

仕上げにバックの色を塗ります。
ここは暖色系の中でも、その名も美味しそうな「チョコレート」という色を塗りました。
濃い目の色なので、この時にパンケーキのはみ出しや下描きの残りが見えている場合は、それも同時に塗りつぶしてしまいます。
これで出来上がりです。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
食べ物を描く時は、やはり自分自身が美味しそうと思えるものを、本当に美味しく見えるように描きたいですよね。
スイーツを好きな方は多いと思います。
僕も大好きです。
ソフトクリーム、たい焼き、あん蜜、描きたくなる素材はいくらでもありますね。
あなたが大好きなスイーツを、今回お伝えした技法などもお使い頂きながら、あなたが本当に食べたいと思えるように工夫して色塗りしてみてください。

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