みなさん、こんにちは!
ポスターカラー大好きポスターカラー専門イラストレーターのすずきかずたかです。
ポスターカラー大好きポスターカラー専門イラストレーターのすずきかずたかです。
ポスターカラーで描いた作品
僕が絵を仕事にしようと思ったのは、40代後半の頃。
それまでも絵は好きでしたが、それを仕事にしようという発想すらありませんでした。
美術専門学校で教わった事
それまで僕は、正式な美術教育というものを受けていませんでした。
当然美大などにも行っていません。
強いて言えば、先日も書いた「Gデザイン教室」という、個人の先生がやっている小さな教室で、デザインの一部としてイラストを描いていただけです。
その事にコンプレックスを持っていなかったと言ったらウソになります。
なので、僕は40代後半になって「正式な美術教育」とはどんなものか?という事を知る意味も含めて東洋美術学校のイラストレーション学科というところに入学しました。
週4回の授業があって、内容は
1.画材の使い方
2.鉛筆デッサン
3.絵の見せ方
4.パソコンでのイラストの描き方
といったものでした。
1.画材の使い方
画材の使い方では、僕はデザイン教室で使っていたポスターカラーをずっと使い続けていたので、その他のいろいろな画材を知る事が出来たのは収穫でした。
例えばパステル、色鉛筆、マーカー、水彩絵具などです。
ポスターカラーも水彩絵具ですが、ここでいう水彩絵具は透明度の高い絵画用の水彩絵の具の事です。
僕は小学校・中学校の図工・美術の授業で誉められた事は殆どありません。
だから、授業で一番使用頻度が高かった水彩絵具も好きではありません。
授業のカリキュラムなので仕方なしに描いてみましたが、やっぱり思ったような納得のいく絵は描けませんでした。
その代わり、収穫だったのはパステルという画材を知れた事です。
パステルというのは粉の塊を紙の上で指で伸ばしていきます。
結構リアルな絵が描けるのと、陰影がつけやすいのに意外な思いがしました。
しかし、画家にしても、イラストレーターにしても、様々な画材を多様に使い分けているという人は聞いた事がありません。
ひと通り経験してみて、自分の使いやすい画材に絞って行った方が、自分なりの特徴も出せると思います。
僕の場合はそれがポスターカラーだったというわけです。
2.鉛筆デッサン
鉛筆デッサンに関してだけは、やってやり過ぎるという事はないと思います。
デッサンというのは、書こうとするモチーフがあって、ひたすら写実的に、形や陰影をとことんまで描き込んでいく作業です。
これは、やればやるほど絵を描く時のバランス感覚が磨かれていきます。
しかし、鉛筆で延々絵を描き続けるのも人によっては退屈に感じるかもしれません。
だから、デッサンに使うモチーフは、できるだけ自分の好きなものを使った方が良いと思います。
もちろん最初は単純な図形などを描くのですが、慣れて来たら、好きな人の顔写真を見ながら細部まで描き込んでいくようにすれば、モチベーションが下がる事はないと思います。
僕も大好きな松田優作さんの顔写真をよくデッサンさせて頂きました。
3.絵の見せ方
絵の見せ方というのは、イラストではなく、絵画そのものを商品として販売する時に効果的な方法です。
同じ絵を黒い額縁で展示しても誰も見向きもしなかったけれど、金色の額縁に変えたらすぐに売れたという人を何人も知っています。
また、小さなサイズの絵を同じ額の中に複数並べて展示する時は、その複数の絵にテーマ性を持たせたり、並べ方によって印象が変わるという事も知りました。
4.パソコンでのイラストの描き方
パソコンでのイラストの描き方は、僕のような手描きの絵を描く者にはあまり関係ないような気もしますが、現代においてはそうも言い切れません。
例えば、写真加工ソフトのPhotoshopでイラストを描く人は多いですが、僕はパソコンでイラストそのものを描く事はありません。
しかし、着色や、レイヤー(階層)というものは、画材の代わりに使うにはとても便利です。
着色に関しては色を数値で管理できるので、同じ色を何度でも再現する事が出来ます。
レイヤーというのは、例えていえば1枚の絵を描く時に、パーツの数だけ透明のセル画を重ねて描くイメージです。
だから、一カ所失敗したからといって、全部を描きなおす必要はありません。
失敗したパーツの描いてあるレイヤーだけを治せばいいのです。
絵そのものはアナログで描く人でも、こうした知識は持っていて損はないと思います。
まとめ
しかし、「正式な美術教育」を受けてみて思った事ですが、必ずしもそれを受けていなければ絵描きとしてダメか?と言われればそんな事はないと思います。
ここに書いた事で絶対に外せないのは鉛筆デッサンくらいで、画材の使い方や、PCソフトの使い方は、必要に迫られた時に本やネットで勉強する事も出来ます。
また、絵描きにとって大事な事は、道具をいかにうまく使いこなせるかではなく、出来上がった作品が、それを見る人にどれだけ「いい絵だなあ」と思ってもらえるか、という事だと思います。
だから、いろいろな描き方や画材をなるべく早く体験して、自分の好きな描き方、自分の好きな画材、自分の好きなモチーフを早く見つける事だと思います。
そうする事で、「絵が上手くなる為の練習の時間」は、「好きな事を楽しんでいる至福の時間」に変わります。
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