皆さん、こんにちは!
ポスターカラー大好きイラストレーターのすずきかずたかです。
ポスターカラーで描いた作品
今日は絵の入門者の方向けに、動物の絵の描き方と、ポスターカラーでの色の塗り方をお伝えしたいと思います。
動物と言ってもいろいろいますから、僕達に最も身近な動物の「犬」を描いてみたいと思います。
ニッパーくん
犬といってもこれまたたくさんの種類がありますから、ビクターのマスコットキャラクターで有名な「ニッパーくん」をモデルにしてみたいと思います。
ニッパーくんと言っても「何それ?」という声が聞こえてきそうですが、ビクターのシンボルマークで有名なあの蓄音機の前で音楽に聞き入っている有名な犬は、「ニッパーくん」という名前なのです。
そして、彼が蓄音機から聞いているのは、本当は音楽ではなくて、亡くなったご主人の声なんです。
懐かしそうにご主人の懐かしい声を聞いているニッパーくんを見ていると、思わず創作意欲をそそられますね。
なぜ僕がこんな事を知ってるかというと、僕は日本ビクターで19年間営業マンをやっていたからなんです。
話がだいぶ逸れました(笑)
本筋の話に戻りましょう。
下描き
まず下描きです。
2Bか4Bくらいの鉛筆で描きます。
犬の顔は卵型、身体は胸と腰の2つに分けて、合計3つの丸を描いて、だいたいのバランスを取り、何となく犬に見えるようにします。
輪郭が描けたら、顔や身体を描き入れていきます。
下描きはいくらこだわっても良い部分です。
大枠が描けたら、首輪や、身体の陰になる部分など、色の変わる部分などにも凡その線を入れていきます。
色塗り
下描きが出来たら、早速ポスターカラーを塗って行きます。
本物のニッパーくんは白い犬ですが、僕はセピア系が好きなので、ニッカ―というメーカーの「ネープルズイエロー」という色を塗って行きます。
身体を塗り終りました。
本当は薄い色から塗った方が良いのですが、僕は面積の広い部分から塗って行きます。
ポスターカラーは塗り直しが効くので、どちらから塗っても構いませんが、先に薄い色から塗って行った方がより塗り直しがしやすいからです。
でも、濃い色を先に塗っても重ね塗りは出来ますので、そこまで強くこだわる必要はないと思います。
耳や鼻といった、本来は黒い部分は、僕はポスターカラーの「バントアンバー」という色で塗ります。
こういった細かい部分を塗る時は、当然細い筆を使います。
僕は、ナムラというメーカーの「面相筆」を使っています。
バントアンバー
面相筆
耳の裏側や、首輪など細かい部分も塗って行きます。
写真ではわかりにくいかも知れませんが、微妙に色を変えています。
僕は「セピア」という色で塗っています。
セピア
これで表面的なところは塗れました。
次には、陰になるところを更に濃い色で塗って行きます。
僕は、ニッパーくんの身体を塗るのに使ったネープルズイエローより少し濃い「イエローオーカー」という色を使います。
イエローオーカー
それも塗れたら、陰の中でも更に濃くなっている部分を塗ります。
こうする事によって、リアリティが出て来ます。
僕は「ローアンバー」という色を使っています。
ローアンバー
それも出来たら、首輪の金具の部分を描き入れたり、細部の微調整をして完成です。
仕上げ
ニッパーくんが塗れたら、いよいよ背景です。
僕は背景だけは、ワンポイントでセピア系とは全然違う色を使っています。
僕はグリーン系の色が好きなので、今日は「ターキーグリーン」という色を使います。
一気にガーッと塗りたいところですが、せっかく塗ったニッパーくんにはみ出したら台無しです。
なので、ニッパーくんの周りだけは面相筆を使って、丁寧に塗ります。
ターキーグリーン
周りを塗れたら、あとは気持ち良く全体を塗って仕上げます。
面積の広いところは、ナムラのデザイン筆の「平筆」という筆を使っています。
絵を描く中でも一番気持ちの良い時間です。
「これで絵が完成」という段階で、好きな色を思い切り塗るんです。
とても気持ちが良いですよ。
平筆
これで完成です。
まとめ
どうでしょうか?
絵の初心者のあなたでもできそうでしょうか?
複雑そうに見える絵を描く工程も、大きく分ければ
「下描き」「色塗り」「微調整」「仕上げ」に大別できます。
案ずるより産むが易しです。
絵の好きなあなたなら、きっとハマりますよ。
是非お試しください。
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